ムシトリスミレの中でも一大勢力を誇る物にメキシカンピンギと言う仲間が有ります。
名前のようにメキシコ産のものですが、中南米一帯に自生する物が含まれています。
ムシトリスミレと言う名前のように、スミレに似た花を咲かせる植物ですが、スミレの仲間ではなくタヌキモ科に属する物で全くの別種です。
ムシトリスミレと言う名前で市場に出回っているものはほとんどこの仲間だと思って間違いないと思います、日本産のムシトリスミレも有りますが、冬には地上部を枯らして球根で冬越しするタイプで種類が違います。
さてこのメキシカンピンギ、どんな所に生えているかと言うと、ほとんどがメキシコの山岳地帯の岩場に生えています。
標高は2000m前後ですが、赤道に近いので年間通してそれほど気温が下がらず、標高が高いので気温も高くならないと言う所です。
降水量が少ない所ですが、山岳地帯のため朝晩霧に覆われることが多く、そんなところの山肌に着生している着生植物です。
そんな関係から、この植物を上手く育てるには用土を乾燥気味にして、ある程度空中湿度を高めにすることが必要になります。
ただそこは高山植物、湿度が高く気温も高くなると直ぐに腐ってしまいます。
この所夏場の気温が非常に高い時期が続き、植物を枯らし人が増えていますが、これは昼間の気温が問題ではなく、夜間気温が下がらない為に植物が呼吸できなくなり弱っていくことが考えられます。
特に原種は気難しい物も多く、この所栽培している人もかなり減ってしまいました。
これからどうなるか心配ですね~・・・・。
写真はP. Tina x emarginata と言う交配種で丈夫で良い花を咲かせる物です。
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