病気編ですが、病気が出るのはネペンが一番多いようで、結構苦労している人がいるようですが、普通の栽培ではそれほど多くは出ないようです。
次に多いのがサラセニアで、結構治りにくい病気があったりします。
そこで今回の病気は「ウイルス病」
食虫植物の場合はサラセニアやネペン、ハエトリソウなどで報告があり、ピンギなどもかかるようです。
ウイルスの種類も沢山あり、基本的にはどんな植物でもかかる病気です。
人間でもインフルエンザなどのウイルスによる病気にかかりますが、植物でも同じようにウイルスに感染するといろいろな問題が発生します。
ウイルスの種類によって病状が出るところが違うので、それを上手く使った物が八重咲の花や斑入りなどの植物になったりします。
ただ、問題になるのがウイルスに一度かかると直らないと言うことです、ウイルスに侵された植物は廃棄するしかないのです。
ただウイルスにかかっても種にはウイルスは入らないと言うことと、枯れることはないのでしばらく栽培して種を取ればなんとか維持できるようです。(私は確かめたことはないんですが・・^^; )
食虫植物の場合はモザイクウイルスが特に問題になりますが、これに感染すると葉にまだら模様が現れ、特に強毒なものは葉がよじれてしまってまともな形にならなくなります。
モザイクウイルスによる症状はどれも同じような感じで、葉が変形してまともな形にならないと言う物がほとんどです。
そんな株を見つけたときはとりあえず隔離して様子を見てください。
このウイルスの感染は基本的には接触感染で、近くに植物があるだけでは感染しません。
感染ルートは主に二つで、一つは虫によるものです。
アブラムシのような吸汁性害虫が、ウイルスを持った植物を吸汁した時に口の周りにウイルスが付くようです、その後に移動して、新しい植物で吸汁すると付いていたウイルスが感染するということです。
もう一つはハサミなどの刃物による感染で、ウイルスを持った植物を切ったはさみで次々植物を切ると切った切り口から感染してしまうということです。
これは食虫植物同士だけではなくその他の植物から簡単に感染するので、周りに有る植物にウイルスを持った植物がないかどうか日ごろからよく観察することが重要です。
植物の中にはウイルスに感染してもあまり表に症状が出てこない植物があり、そんな植物を切った後のサラセニアなどを切るとたちまち感染してしまいます。
ウイルスは単体では長く生きられないため、植物の細胞の外に出たものはそれほど気を使わなくても大丈夫ですが、枯れた植物でも細胞が破壊されていない場合は半年以上生存することがあるので、ウイルスに感染した植物の植えてあった後はしばらく何も植えないほうがいいと思います。
通常アブラムシなどが伝染させるのは24時間程度と言われています、ハサミなどの刃物も水洗いした後で日にちがたっていれば特に問題ないと思います。
虫による感染はとにかく近くにウイルスを持った植物を置かないと言うことと、虫が付かないようにすることしかありません。
通常オルトランなどの薬剤を良く使いますが、これは虫が植物に付かないと効果がない薬剤なので、吸汁性害虫が吸汁したときには手遅れと言うことになります。
ウイルス病にかかるのはサラセニアが最も多いようですが、ほとんどの場合栽培条件の悪化で生理現象からモザイク状の斑が入るようです、このような場合は環境が改善されれば元に戻ります。
写真の物がそうですが、ただこれが弱毒のウイルスによる物かどうかは良く分かっていません。
ウイルスの場合は新芽が小さい時からすでにモザイク状になっています、そうでない場合は次の葉からまともな葉が出るようになるかもしれません。