ムシトリスミレの自生地を見てきました。
ムシトリスミレと言えば Pinguicula macroceras の事を指すわけですが、日本の高山帯では結構ポピュラーな草です。
自生地は2000m前後の高山帯に多く、寒冷地の植物だと言うことが分かります。
標高が1000m以下のごく一部に自生地が見られますが、そのような所の物は非常に特殊な環境で何とか生き延びたと言う感じです。
それに比べて、本来の環境に自生している物は黄色く引き締まった葉をしていて、これが本来の姿だと言うことを感じさせます。
高山帯では開花期が6~7月と言うことでちょうど梅雨時に当ります、今回も天候不順で雨が降ったりやんだりと言う中での観察でした。
雨の中の花を見ていると、この形が雨で花粉が流されないような形ではないかと想像させます。
一緒にモウセンゴケが良くはえていますが、低地では水が流れるような所に生えているモウセンゴケが生えると言うことは、霧などによって水分の補給が頻繁にされるのではないかと思います。
ムシトリスミレとモウセンゴケが一緒に生えていると言うのも、高山ならではの光景ではないでしょうか。
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